防犯カメラの映像伝送方式
防犯カメラの映像伝送方式にはアナログとデジタルがあります。
なぜ2つの方式が存在しているのでしょうか。
アナログ方式とデジタル方式の違い
防犯カメラの歴史は長く、アメリカなどでは早くも1950年代には、警察や銀行向けに防犯カメラが使用されておりました。
これらのカメラは今で言うアナログ式で、当初は録画もできずライブ映像を見るためだけのものでしたが、技術の発展とともに録画や映像の圧縮が可能となり長時間録画と低価格化
が実現するようになりました。
ここまではアナログ方式でしたがさらなる画画質と機能の向上求められ、90年代以降にまずはレコーダーをデジタル化、さらに2000年代以降はカメラのデジタル化が徐々に進みます。
アナログ式カメラは70年以上の歴史がありかつ低価格での導入が可能なため今でも一部で使用されて一方で、高画質や機能、録画データの取り回しの点ではデジタルに分配が上がります。
どちらの方式を導入するかは防犯カメラを使用する条件によって判断する必要がありますので、わからない時はプロに確認するのが無難です。
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アナログ方式
アナログカメラとは、CCTV(Closed Circuit Television)カメラとも呼ばれ、同軸ケーブルでモニターと繋げて利用するため、既存のアナログケーブルを利用することが可能です。
以前は解像度が低いことがネックでしたが、新技術の導入により、現在ではフルHD〜4Kの高解像度にも対応できるようになっています。 -
デジタル方式
ネットワークカメラとも呼ばれ、カメラにコンピューターが内蔵されておりインターネットに接続が可能なタイプです。デジタルによる映像および信号を送受信するため鮮明な画像を得ることができ、録画データもHDD
やクラウドなど様々な形態で保存できるなどメリットがあります。
さらにインターネットを介して離れた場所でスマホで映像確認する、映像をAIで解析して様々なソリューションを行うことができるなど、監視カメラとしての大きなアドバンテージを持っています。
ONVIF(Open Network Video Interface Forum)とは
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ネットワークカメラとレコーダーを繋ぐインターフェースは長らくメーカー独自のものが使われていましたが、2008年にメーカー間の互換性を持たせるためにONVIF規格が策定されました。
カメラ情報の設定、光学やPTZの制御などのネットワークカメラを使用する際に必要な項目が定義されています。
ONVIF-S:映像機器の通信および制御
ONVIF-C:サイト情報、ドアアクセス制御、イベントおよびアラーム管理
ONVIF-G:録画機器の通信および制御
ONVIF-Q:セキュリティ製品の検出および設定
ONVIF-A:アクセス権限情報、スケジュールの作成および更新、アクセスルール割当
ONVIF-T:H.264およびH.265エンコーディング、画像設定、メタデータストリーミング
ONVIF-D:アクセス権限制御
ONVIF-M:メタデータの分析構成、情報クエリ及びメタデータのフィルタリング・ストリーミング